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訪問介護のご利用事例

インシュリンを過剰摂取してしまう・80歳女性・要介護度3

【ご利用者の情報】
[疾患]糖尿病・リウマチ  
[世帯区分]独居。他区に長女家族あり
[通院等]月1回、総合病院に定期受診 
[ご本人・ご家族の希望]  
ご本人:自分でできるうちは自分でしたい。今の生活を続けたい
ご家族:本人の望むようにさせたいが他者に迷惑はかけたくないと、いつも心配している

【背景と課題】
●解決したい課題
インスリンの自己注射をしているが、心配症な性格とリウマチによる手の震えもあり失敗することがよくある。その際にもう一度注射するため過剰投与となり自宅・デイサービスで意識を喪失する事例が起きている。過剰投与をなくし適切に管理したい。
●カンファレンスからの解決策
自己注射でなく錠剤を服用する方法だと、失敗もなくなり残薬も目視で確認できる。 注射を続ける場合、1回の投与設定を減らす方法などをケアマネジャー・ご長女にご提案。

【その後、現在の状況】
ケアマネジャーに現状をふまえ解決策を伝え、その後、ケアマネジャーよりご本人・ご長女へご提案。 主治医とも相談の結果、1回の投与量を減らすことに。
現在は過剰投与による不安もなく、安定した生活を送られています。
※問題意識を高め具体的な解決策を提案できたことで、ご本人・ご家族ともすぐに行動を起こしていただけ、「安全に在宅生活を続けたい」という希望に添えることができました。

ターミナル対応・87歳女性・要介護度5

【ご利用者の情報】
[疾患]肋骨骨折・パーキンソン病 
[世帯区分]独居、一人娘が近県在住。住宅環境:アパート1F
[ご本人・ご家族の希望]  
元気になったら故郷の山に登ることが目標。ご本人は他人の意見は聞き入れない意志の強さがある

【サービス開始当初】
ベッドからの転落で骨折し、身体的に一人での生活が困難となる。 ADL:立位・歩行・座位不可のためベッド上での介助。会話は成立するが人の好き嫌いが著しい。 固形物摂取拒否が強く、エンシュアと水分が栄養源となる。当初は排泄介助にも拒否がありパットを交換することも難しかったが、嫌な顔されながらも1日3回ヘルパーが訪問。

【訪問看護・介護の連携】
在宅での最期をご希望される。
訪問介護導入と並行し、訪問看護・診療もサービス開始した。
人見知りのため、導入時は介護・看護とも好意的には受け入れられず。 特に、看護師に対しては拒否が強く、清拭・洗髪ができなくなっていた。
その頃は、1日3回顔を見せるヘルパーに対しては、拒否はなくなっていたので、清拭・洗髪・傾聴は介護にサービスに移行できるよう連携をとっていった。
また、ご逝去前の体調の変化の際には、看護師が必要に応じ訪問した時に備え、詳しい状況をやりとりできるノートを活用した。

【考察】
サービス開始2年目の時点でターミナル宣告を受け、医療との連携について考えさせられたケースでした。
看護師と対面で話す機会がほぼないため、ケアマネジャーを通じて、または電話や共用ノートを活用して連携をはかっていきました。
このように他職種連携により医療依存度の高い方でも最期まで在宅での生活が可能となりました。

老々介護の在宅生活の継続を考える・78歳女性・要介護度4

【ご利用者の情報】
[疾患]関節リウマチ    
[世帯区分]高齢者世帯        
[ご本人・ご家族の希望]
自分のことは自分で行いたい(家事含む)

【背景と課題】
●深夜に転倒・打撲。週2回訪問看護にてリハビリ(歩行器にて歩行訓練)。ご主人が週一でオレシア皮下注射を行う。
●排泄介助はヘルパーが行なっている。生活面はご主人がされているが辛いと感じている。
●通院は介護タクシーを利用し、ご主人が介助しているが、ご主人は負担による疲れから介護力の低下がみられる。

【私たちの想いとご提案内容】
●介護者が男性ではあるが老々介護なので、通院を訪問診療に切り替えて、ご本人・ご主人の負担軽減をしたい。
●ご希望通り在宅生活の継続をできるようにしたい。

【提案後のサービス状況】

【考察とこれから…】
●週3回のリハビリ(訪問看護)を意欲的に行っており、歩行でトイレまで移動することが当面の目標。
●ご主人の介護負担軽減のため、ショートを使ってのレスパイトケアといったサービスを提案。

医療受診を拒否されたケース・86歳女性・要介護度4

【ご利用者の情報】
[疾患] 高血圧症・本態性振戦・狭心症
[主な症状] 関節痛・末梢神経のしびれ・倦怠感

【背景と課題】
●病院に行かず、薬の処方はされていない
●便のコントロールが上手くいかず便秘ぎみで、市販の便秘薬を通常より多く飲み、下痢ぎみになることもある
●ご本人は弱い姿は見せたくない
●お身体に異変がない限りは病院を受診しない 

【ドクターからの提案】
●便秘の原因分析の必要がある(食事・運動量・いつ服薬されているか等)
●便秘だけでは本人の医療位置づけの必要性は薄いであろう

【提案後のサービス状況】
●ご本人が在宅診療の必要性を認識された時点で在宅診療を提案する。
→お風邪をめしたタイミングなどで在宅診療をお勧めし、納得していただいた上でスタートする
●医師の助言により市販薬をやめ、適正な薬を出してもらい下痢はおさまる
●便秘の原因分析のため、サービス時の献立・食事・水分摂取量を細かく確認する

【考察とこれから…】
●元々便秘がちなので訪問時に便のチェックをするようにします

薬剤整理により体調がよくなられたケース・78歳女性・要介護度1

【ご利用者の情報】
[現在の疾患] 高血圧・認知症・自律神経失調症・骨粗鬆症
[主な症状] 認知症から薬を多く飲んでしまうことがあり、体調不良・転倒がある

【背景と課題】
●お薬は息子様がご用意し、毎回の服薬管理はご本人がされている
ヘルパー訪問時に服薬確認を行うが、飲み忘れや、逆に多く飲んでしまうことがある
●仏壇のご主人の写真がわからなくなったり、会話の中で息子様・旦那様・お兄様の区別がつかなくなってしまうことがある

【ドクターからの提案】
●13種類ものお薬を服薬されているので、薬剤整理が必要(何ヵ所も病院に通っているので薬がたくさん出ている)。できれば薬局を1ヶ所に統一する方がよい。
●朝昼夕の内服時間の整理が必要。3回分の薬袋を色分けをしたらどうか。

【提案後のサービス状況】
●ご通院から、訪問診療へ変更。
→当初は13種類も服薬されていたが、医師のお薬調整により9種類に減る
●薬袋を朝昼夕で色分けすることにより、ご本人も間違えず、ヘルパーも飲み忘れ・飲みすぎの判断がつきやすくなる
●薬剤整理ができ、適切な量を服薬することにより、体調もよくなり転倒することがなくなった

【考察とこれから…】
認知症の進行度合いを要観察します。

ご利用者の在宅生活を支える・79歳男性・要介護3

【ご利用者の情報】
[疾患]大腸がん(手術済)・腸閉塞・神経因性膀胱・痙攣発作
現在、めまいの訴え頻繁にあり
[世帯区分]独居。市内に別居長女家族あり。ご長男と妹様も都内に在住
[通院等]月1回、病院に定期受診。ヘルパー同行(血圧の薬など処方される)
私大病院の精神科を受診、脳血管MRI等の検査を受ける(検査結果待ち)

【背景と課題】
●小刻み歩行・歩行不安定・幻覚が見える(ご本人談)
●下剤(ラキソベロン)をご本人がコントロールをされているので便秘・下痢がある
●入浴時の血圧を過剰に気にされ、事業所に頻繁にお電話いただくことがある
●2年前の夜間、幻覚が原因で転倒、ピアノの角に肋骨をぶつけてヒビ
●ケアマネジャーが服薬管理や精神面のケアで、訪問看護や居宅療養管理指導を導入
●社会参加のためのデイサービスを提案したが、体調の日内変動を理由に受け入れられず

【解決したい課題】
●ご本人に精神的安定をあたえたい
●訪問看護や居宅療養管理指導の導入で、服薬をキチンとし、排便コントロールができるように支援したい

【連携医と事例検討】
医師の話
多くの薬がそうであるように、「服薬を開始したからといって症状がすぐに改善することはない」と考えた方がよい。
レビー小体型認知症と診断されアリセプトなどの服薬を開始しても、症状の大きな改善は見られないだろう。ご家族を含め病識の情報を共有し、今後、何を大切にして生きていくかをすり合わせしてはどうか?

その他

日内変更のあるご本人の不安をあおらないよう、ヘルパーは否定的な発言を避ける。
幻視や不安の訴えも病気から来るものであることを理解し、傾聴する姿勢を忘れないこと。
訪問看護を導入し精神的な安定が可能になれば、入浴を増やすなどもよいかもしれない。

ご提案
ご本人の不安を取り除くために、医療的な相談窓口・医師やケアマネジャーとのパイプ役としての訪問看護の導入。
※不安時にケアマネジャーやヘルパーに連絡しても、医療的アドバイスは難しいことを理解していただく。

【今回の気付き】
介護側として困るのは、「医療や薬で『なんとかなるはず」』と思いがちであるが一概にそうではない」ということです。
状況に応じたタイミングでご利用者のニーズを適宜くみ取り、優先順位を定めてケアをしていくことの重要性を考えます。

在宅でのお看取り・75歳男性・要介護度5

【ご利用者の情報】
[疾患]前立腺がん・骨転移
[既往症]右変形性股関節症
[世帯区分]独居
[訪問診療]訪問診療・訪問看護あり
[ご本人・ご家族の希望]できるだけご自宅で暮らしたい
ご家族に迷惑をかけたくない

【背景と課題】
[背景]奥様と息子様をご病気で亡くされ独居生活を送られていたが、5年前に体調不良となりご入院される。退院時、医師より前立腺がんのターミナル期との告知を受けた。
ご本人が強く在宅生活を希望されたことから、訪問看護と定期巡回サービスを導入し24時間体制で支援していくこととなった。
[課題]医師によると「急変のリスクがあるため、いつ何がおきてもおかしくない状態」とのことで、サービス内容・随時対応の迅速さが必要と思われる。
訪問看護との連携を密に、情報共有をしていくことで、ご本人の状態に合わせた介護・看護サービスを行っていく。

【医療との連携】
訪問看護・介護のニーズを明らかにし、共通の目標を立てた上で役割分担を明確にした。
綿密な連携によるターミナルケアの提供を行うために定例カンファレンスを開いた。

【提案によるサービス状況】
提案前の問題点
●訪問看護との連携は、連絡ノートと電話・FAXだけでは伝達がうまくいかなかった
   提案① 定例カンファレンスの開催、各定期サービスの時間を揃えて入室

●ご本人からの緊急コールが頻繁にあり、介護・看護が随時対応することが多くなった
   提案② 随時対応できるヘルパーの確保、家政婦の導入

●ヘルパーへの情報がうまく伝わらず、サービスにバラつきがでてしまった
   提案③ ヘルパー向けカンファレンスの開催、スタッフのサービス同行の強化

提案後の状況
●定期的に訪問看護とカンファレンスを開くことで現状のADLが確認でき、予後予測を行いながら、サービス内容を迅速に変更することができた
●定期サービスの時間を調整し訪問看護と一緒にサービスを行うことで、直接指示がもらえ、看護師のサポートとして処置の手伝いができた
●ヘルパーを増員したことで、随時サービスを迅速に行うことができた
●急変が予想されるため家政婦を導入し24時間体制を組み、いつでも状況把握ができるようになった
●ヘルパー向けカンファレンスを開催し、サービスの確認・情報共有・お看取りの教育を行い、関わるメンバー間の情報の一本化がはかられた
【考察とこれから…】
お看取りは、ご本人の決定を尊重し、医療従事者と介護職・ケアマネジャーなど、チームメンバーとの情報共有を取りながら確実なケアの提供することが大切です。
そのためには24時間体制の確立を行い、職種の壁を越えたコミニュケーションを取ることで、ご利用者が在宅での最期をお迎えになる手助けができると思います。

退院困難な方の在宅復帰ケース・89歳男性・要介護度5

【ご利用者の情報】
[疾患]脳梗塞・低血圧
[世帯区分]奥様、娘様と3人暮らし
[通院等]6年間前に脳梗塞でご入院。入院前は介護認定をうけておらずご自宅で生活。入院当初はICUにて集中治療を行う。
入院から3か月後、回復期病院に転院されリハビリ開始。
[ご本人・ご家族の希望]
退院にあたり、ご本人は自宅に帰りたいというご意思があるものの、同居されているご家族が自宅での介護に不安を持たれる。

【サービス開始当初】
ご家族は排泄面と食事面での介助に抵抗があり、誤嚥の心配をされていた。
そのため、医療ソーシャルワーカーもご自宅での介護力を心配に思い、在宅復帰をすすめられなかった。
医療ソーシャルワーカーが巡回サービスの存在を知り、カンファレンスを開催。ご家族、ご本人とサービス時間・回数・ケア内容を話し合い、巡回サービスを利用することで在宅復帰となる。

【プラン変更】
まずは、ADLの低下に歯止めをかけることを目標にケアマネ―ジャ―と連携し、朝昼夕の一日3回にプランを変更。排泄介助や清拭などの身体内容も位置づける。
ヘルパー訪問の時間帯に食事を提供することで、食事のうながし、摂取量の確保を行う。
飲酒量を減らすため、お酒の購入を行っている知人の方にご協力を依頼、購入を控えていただく。
自宅では入浴のうながしがスムーズにいかないため、デイサービス利用を提案。
週2回のデイサービス利用を開始し活動時間を増やす。環境も変わり、スムーズな入浴ができる。

【現状・これからの目標】
デイサービスのご利用や訪問介護の回数を増やすことにより、生活リズムにメリハリがついてきた。
飲酒量も減り、食事摂取量も安定してきています。
今後の課題としては、生活意欲を取り戻し、ご自身でできることを徐々に増やしていきたいと思います。
「これがしたい。これが食べたい」などのニーズををうかがえるよう、ケアマネジャーさんとプラン検討中です。

心筋梗塞の方のケース・86歳男性・要介護度4

【ご利用者の情報】
[現在の疾患] 糖尿病・心筋梗塞(左冠動脈ステント留置術にて治療)・悪性リンパ腫
[主な症状]息切れ・浮腫・褥瘡・振戦
[通院等]脳梗塞のご入院歴
[ご本人・ご家族の希望]
奥様のご主人に対するご病気への理解度が低い

【背景と課題】
●マンションの4階に住んでおり、昇り降りの負担や階段での転倒が心配
●心肺機能・体力の衰えが原因なのかわからないが、労作時(階段・お風呂・トイレ)に息切れがある
●褥瘡のほか、足の爪も炎症をおこしており治りにくい

【ドクターからの提案】
●階段は昇りに比べ、降りへの負担が大きいため、手スリを持って横歩きをするか、後ろ向きに手スリを引っ張りながら降りることが望ましい
●認知症に関しては、同じことを繰り返し言っているかを注視する
●足の爪がはがれていないかを注視する
●心筋梗塞に関しては、体重コントロールを行う(増減の変化を注視)。1~2kg増えると要注意
●お薬がたくさん出ているのでコントロールが必要

【提案後のサービス状況】
●階段を降りる時は手スリを持って横歩きをしてもらうようにした
 →転倒の心配がなくなり、負担も軽減された

●心筋梗塞に関しては、午前訪問時に体重を測ってもらい増減の変化をチェックしている
 →体重が増えた場合はケアマネジャーから医師に連絡していただく

●通院されていたが難しくなり、訪問診療に変更。医師にお薬の調整をしてもらう
 →同じような種類もあり、飲まなくてもいい薬が出てきた
【考察とこれから…】
体重を毎日チェックし、変化を要観察するようにします。

認知症のお2人暮らしを支える・82歳男性・81歳女性・ともに要介護1

【ご利用者の情報】
[疾患]夫:認知症・糖尿病・白癬菌、妻:認知症
[世帯区分]ご夫婦2人暮らし
[ご本人・ご家族の希望]
ご本人:2人で在宅生活を継続したい
ご家族:できる限り2人で仲良く生活してほしい

【背景と課題】
ご夫婦で在宅生活をしているが、奥様の認知症が進行している。ご自宅での衛生管理ができておらず、息子様よりご依頼。生活の情報が皆無の中でのサービス開始となる。
公務員だったご主人は亭主関白で、奥様が身の回りの世話をしており、ヘルパーの介入を拒否していた。
ご主人が何年も入浴していない状態で、皮膚トラブルがあったため病院受診を行う。往診医を提案し在宅医療に切り替えた。
お薬は薬局のセットサービスにてご主人がセット。奥様はご自身で管理してはいるが、どこに保管しているのかさえ不明。

課題:
●足浴・清拭は行えるが、入浴助をさせてもらえない
●奥様に買い物依存があり、冷蔵庫内が不衛生な状態にある
●奥様がアリセプトの服用ができていない状態

【私たちの想いとご提案内容】
●サービスの追加:
毎日サービスに入ることにより服薬確認と生活パターンを把握する
●往診医の提案:
ホームドクターの位置づけを行うことにより、服薬状況や体調管理、情報の共有が行える

とても仲の良いご夫婦で、常に一緒に過ごされています。奥様もご主人に献身的で、認知症以外の既往症もなく元気なので、今後もお2人で末長く安心・安全な在宅生活を過ごしていただきたい
ご主人様へのサービス内容
奥様へのサービス内容
月: 9:45~10:15 身体介護1
火:14:15~15:15 身体介護2
水: 9:45~10:15 生活援助2
 
金:13:00~14:00 身体1生活1
土:13:00~13:30 身体介護1
日:14:00~14:30 身体介護1
月:9:15~9:45 生活援助2
 
 
木:9:15~9:45 生活援助2 

 
 
【提案後のサービス状況】
医療の提案とプラン増のご提案を実行。夏期より毎日帯サービスに入る。
服薬確認のうながしを行い確実に服薬ができてきた。
拒否が続いていましたが、連日の猛暑もあり「さっぱりしませんか?」の声かけに応じてくださり、ご主人の入浴介助を行うことにも成功しました。
浴槽が深く立ち上がることが困難なことや、ステンレス製で滑りやすいことなど、介助ができたことにより新たな課題もみつかりました。
浴槽内のイスやすべり止めマットの必要性があることを提案していきたいと思います。

奥様の医療についても在宅診療開始となりました。

医療と介護のサービス連携により良くなったケース・87歳女性・要介護2

【ご利用者の情報】
[疾患]間質性肺炎・胃がん(9年前)・高血圧・難聴

【状況と課題】
[状況]
●生活援助3を週2回利用
●デイサービスも週2回利用
●ご自身で服薬管理ができていない
[課題]
●毎週娘様が訪問し介護をしてきたが、新たに義父母様の介護も行うこととなり困難になってきてた
●主治医が閉院されるとのことで、新しい受診先を探さなければならない
●今後の支援方法の見直しも必要

【ドクターからの提案】
●ご自身での活動が可能
 →筋力維持&向上のためにデイケアのご利用をすすめられる
●外来の受診が可能なため通院の治療を継続する
●服薬は医療や介護など、他者による管理が必要である

【提案後のサービス状況】
●デイサービス
 →デイケア追加
●主治医の決定
 →隣接する場所で新しい外来診察を受診。
   デイケアサービス後、時間と料金の負担を軽減することができた
●お帰りの際にはお薬も処方され受け取ることができた
●週2回の生活援助
 →週4日へ。朝の訪問介護生活援助のプラン増で対応。
   訪問介護で服薬管理と洗濯・掃除食事作りを行う
【考察とこれから…】
ご本人・ご家族のご意向を確認し、臨機応変な訪問介護の対応を行います
ケアマネジャー・医療・介護との情報共有による連携を行います

安心した在宅生活を支える・86歳女性・要介護4

【ご利用者の情報】
[疾患]骨粗しょう症・胃潰瘍・腰椎圧迫骨折
[世帯区分]ご主人様と2人暮らし
[ご本人・ご家族の希望]
住み慣れたご自宅で、継続した生活をご希望されている

【背景と課題】
●ADL…手引きにて歩行可能。食事は自力摂取。便秘がちでご自身で摘便をしている
●訪問介護…月曜日から日曜日まで1日3回

【私たちの想いとご提案内容】
「動けなくなったのでオムツ交換サービスをお願いしたい」とのご依頼でした。
訪問の際に動けることが判明、毎日のトイレ誘導を提案した

【提案後のサービス状況】
●訪問看護 ※検討中
週2回(火曜・金曜 午前中)
●訪問介護
月曜日~日曜日
 8:00~8:30、13:00~13:30、17:30~18:00

【考察とこれから…】
●医療的知識を身に着け、ADL向上に向け支援させていただければと思います
●住み慣れたご自宅で、ご主人様とご一緒の在宅生活を支えていきたいと思います

自分らしい生活が安心して送れるように・92歳・要介護4

【ご利用者の情報】
[疾患]高血圧・骨粗しょう症・坐骨神経痛・胸部脊椎管狭窄症・
真性多血症・両側供水貯留・両側下腿浮腫
[世帯区分]独居。息子様ご夫婦が市内に在住だが、頻繁には来れない
[状況]
●半年ほど腰・臀部・足に痛みがあり、一人での生活が難しくなったため、ショートステイをご利用。痛みは続いているが、状態が安定してきたので退所となる
●トイレに行く程度は動けるが、それ以外はベッド上で過ごされている

【背景と課題】
●毎日1日3回サービスに入り、家事全般・入浴介助・服薬確認等のサービスを提供
●ご本人は意志が強く、頑固な部分がある
●急な体調不良の際は、息子様ご夫婦はすぐの対応が難しいことがある。
ご本人としても、ご家族に迷惑をかけたくないという思いがある
●3年前より、仙骨に皮膚剥離ができ始め、咳等の症状が頻繁に出るようになった

【私たちの想いとご提案内容】
●在宅医療を導入し、安心して在宅生活を送れる体制をつくりたい
●訪問看護を導入し、褥瘡の処置等、身体状況の確認を行ってほしい
●一人暮らしで寂しさも感じられているご様子なので、人の出入りする機会を極力増やしたい

【提案後のサービス状況】
●訪問診療・訪問看護が導入され、定期的な体調の確認や急変時の対応についての指示を仰いでいる。指示に対しヘルパーができる範囲の内容であれば対応し、状態の悪化を防げるようになった
●ご家族の負担も減り、ご本人・ご家族ともに安心して生活できるようになった
●ご本人の細かなこだわりをヘルパーが徐々に理解し、ほぼベッド上での生活の中にも、ご本人らしい生活が送れるようになってきている

●夏場に入り、食欲低下・咳・脱水(水分を勧めても必要量摂取できない)が続く。ヘルパーサービス中に具合が悪かったため訪問看護に連絡し、看護師さんに来てもらう。状態確認し、脱水・炎症反応が出ていたため救急搬送、ご入院となる
●3日後に退院するも状態はあまり良くなっておらず。
今後も回復の見込みはないが、ご本人は最期までご自宅にいたいという強いご希望

●訪問看護が毎日訪問。服薬やバイタル・食事量について記録。複数のヘルパーが入っていたが、訪問看護より随時、細かい指示が出て、連携し対応
 
●1か月後、早朝にご逝去。前日の夜から来られていた息子様夫婦が看取られる

【考察とこれから…】
●ご本人の希望されていた「自宅で最期を」というご希望に沿うことができ、ご家族からも感謝のお言葉をいただきました
●1日3回、複数のヘルパーが入り、服薬の種類や量の変更も多く、状態に合わせた連携対応が難しい部分もありましたが、協力して対応することができました