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生活援助に関するアンケート調査

軽度者(要介護度1、2)の方においては生活援助中心型サービスが提供出来ないようになることを想像させるような報道等がなされております。
しかし、これまで生活援助は、軽度要介護者【要介護度1、2】(以下軽度要介護者)の方々の在宅生活継続をささえており、
すべてが給付されなくなると軽度者の生活が支えられなくなると心配されています。

軽度要介護者の在宅生活の継続のためには、最低限どのような生活援助中心型サービスが必要であるか。

弊社では、全国の介護職員、ケアマネジャー約100名へアンケートを実施し、軽度要介護者への生活援助中心型サービスのあり方について考察しました。

生活支援に関するアンケート コンテンツ

< 目的 >
軽度者(要介 護度1、2)の方においては生活援助中心型サービスが提供出来ないようになることを想像させるような報道等がなされております。 しかし、これまで生活援助は、軽度要介護者【要介護度1、2】(以下軽度要介護者)の方々の在宅生活継続をささえており、すべてが給付されなくなると軽度 者の生活が支えられなくなると心配されています。 軽度要介護者の在宅生活の継続のためには、最低限どのような生活援助中心型サービスが必要であるかを調査、検討します。

< アンケート概要 >
対象:介護職員、ケアマネジャー【マクロミルモニタ会員(2014年7月時点)】
分析対象数:103名
実施日:2016年2月5日~ 2016年2月6日 24時間実施
実施方法:インターネットによるメール配信(ネットリサーチ業者:株式会社マクロミル)
Ⅰ .在宅生活を継続するためにはどのような生活援助中心型サービスがあると良いと思いますか
Ⅱ .どのようなタイミングで利用できると良いとおもいますか
Ⅲ .上記タイミングにおける適用期間についてはどのくらいの期間が妥当性が高いと思われますか
Ⅳ .どのような頻度で上記期間生活援助サービスが必要だと考えますか
Ⅴ .短時間の生活援助においてどのような役割、効果を期待しますか
Ⅵ .身体介護に引き続いて行う生活援助サービス(身体介護1生活援助1など)についてはどのようにお考えになりますか
軽度要介護者の在宅生活継続のためには、独居高齢者・退院直後に短時間の生活援助が必要である。

在 宅生活を継続するためにはどのような生活援助中心型サービスがあると良いと思いますかについては、「独居高齢者などは使えるなどの措置をする」 (69.9%)・「退院直後など期間限定の生活援助サービスを導入する」(55.3%)が多くの回答を得た。短時間生活援助の導入に関しても半数を超える 方が必要である回答した。
軽度要介護者に生活援助中心型サービスが必要なタイミングは、退院直後・独居になった直後である。

生 活援助中心型サービスをどのようなタイミングで利用できると良いと思いますかについては、サービス担当者会議にて必要性が認められたとき(68.0%)、 退院直後(62.1%)、独居になったとき(53.4%)の3項目が50%を超える回答となった。この結果は、軽度要介護者に生活援助中心型サービスが必 要なタイミングは、退院直後や独居になった直後でサービス担当者会議にて必要性が認められたときであるという結果となった。
軽度要介護者が生活援助中心型サービスが必要な期間は、2週間から1ヶ月間である。

生活援助中心型サービス提供のタイミングにおける適用期間については、どのくらいの期間が妥当性が高いと思われますかについては、1か月程度以内との回答が多くなっている。
特に、問2にて、必要なタイミングとされた「退院直後」「独居になった直後」が特にこの傾向が顕著である。
軽度要介護者適用期間中の生活援助中心型サービスは、1日複数回の提供が必要である。

どのような頻度で上記期間生活援助サービスが必要だと考えますかについては、1日1回以上との回答が各項目において50%以上を占めている。
軽度要介護者への生活援助では買い物・調理の役割・効果が期待されている。

短時間の生活援助においてどのような役割、効果を期待しますかについては、「買い物」が79.6%、「調理」が69.9%と高い割合を占めている。
軽度要介護者身体介護に引き続いて行う生活援助も一定条件で利用できるようにすべき。

身 体介護に引き続いて行う生活援助サービス(身体介護1・生活援助1など)についてはどのようにお考えになりますかについては、「一定の条件を加味して利用 できるようにするのが良い」は52.4%となっている。「今まで通り利用できるものとする」よりも多くの回答があった。
 

現 在、軽度者【要介護度1、2】の方においては生活援助中心型サービスが提供出来ないようになることを想像させるような報道等がなされている。しかし、これ まで生活援助は、軽度要介護者【要介護度1、2】(以下軽度要介護者)の方々の在宅生活継続をささえており、すべてが給付されなくなると軽度者の生活が支 えられなくなると心配されている。 軽度要介護者の在宅生活の継続のためには、最低限どのような生活援助中心型サービスが必要であるかを調査、検討します。介護職員、ケアマネジャーにイン ターネット調査を行ったところ下記の結果が得られた。

・軽度要介護者の在宅生活継続のためには、独居高齢者・退院直後に短時間の生活援助の必要との回答が得られた。
・軽度要介護者が生活援助中心型サービスが必要な期間は、2週間から1ヶ月間との回答が得られた。
・軽度要介護者適用期間中の生活援助中心型サービスは、1日複数回の提供が必要である。
・軽度要介護者への生活援助では買い物・調理の役割・効果が期待されている。
・軽度要介護者身体介護に引き続いて行う生活援助も一定条件で利用できるようにすべき。

・訪問介護の生活援助中心型のサービスでは訪問介護員によって、掃除・洗濯・調理・買い物等を通じて専門性に基づく観察・判断・情報収集・安全確認がなされる。訪問介護員は単に掃除・洗濯・調理等を行っているだけの役割ではない。
・訪問介護員自らが判断をおこなって、利用者本人の自己選択の支援・助言・働きかけを行っている。これらは、利用者個別の状況の把握と知識に基づいておこなわれている。
・訪問介護員が専門性に基づく観察・判断・情報収集により得た情報は、サービス提供責任者・介護支援専門員・看護師・医師の連携に欠かすことのできない情報源である。
・訪問介護員のおこなう生活援助は、専門性に基づいて行われており、軽度者の自立を支援する機能をはたしているのではないか。
・生活援助には掃除・洗濯・調理の機能と同時に、軽度者の自立を支援する専門的機能に区分される。生活援助に内包される専門的な機能については、一定の条件の要介護高齢者の生活維持に不可欠な要素があると考えられる。
・調理・洗濯・掃除作業そのものに着目し、要介護高齢者の生活維持に不可欠な要素を切り落とすことは難しいのではないか。
・今回の調査より、一定の条件の要介護高齢者においては、従来生活援助の区分とされてはいたが生活継続に不可欠な要素として、介護給付に位置づけて行われると同時に、医師・看護師・ケアマネジャーと連携して地域包括ケアの成果につなげる役割の存在が示唆されたと考える。
・今後、訪問介護員が行う介護過程を詳細に分解することで、生活援助の専門性を明らかにする必要があるのではないか。(参考資料参照)